へのこだわり

畑から販売までを一貫して
自社で管理できるからこそ、

お茶作りのどの局面においても妥協せず、
こだわりを持って取り組んでいます。

末吉製茶工房のこだわり

1.地域性

地域性

原材料として使用している茶葉は、すべて地元の鹿児島県産。

鹿児島県と宮崎県との県境にあり、壮大な霧島連山を望む自然豊かな山間の土地にある曽於市(そおし)は、高級茶の産地として有名な京都と比較的似た地理的条件、気候条件を有しています。すなわち、曽於市は、盆地(都城盆地)の一帯に属しており、一日の寒暖差が大きく、かつ、山間に位置しているのですが、これは京都と同様の条件。そもそも曽於市を含む都城地域でお茶作りが始まったのは、江戸時代の当時から高級茶の産地として有名だった京都宇治と地理的条件、気候条件が非常に似通っていることに目を付けた都城島津藩士の池田貞記が、宇治から製法を学んで広めたことが始まりと言われています。何百年もの昔から、曽於市は高品質なお茶を栽培するのに適した土地として認識されていたのです。また、山間の土地で育ったお茶は、その気候条件の影響で平地のお茶に比べて香りが豊かになるという特徴があり、曽於市で作られるお茶も、お茶本来の香りがすると言われています。

そんな曽於市は、南国で暖かいイメージのある鹿児島の中でも平均気温が低く、他産地と比べると茶樹もじっくりと時間をかけて成長していきます。お茶と生産者とが真摯に向き合いながら、決して焦らず、ゆっくりと育った高品質の厳選茶葉のみを使用して、末吉製茶工房の商品は作られているのです。

2.農法、生育法

茶草場農法

世界農業遺産としても認められた茶草場(ちゃぐさば)農法と同様の農法を採用。

末吉製茶工房では、昔から茶草場農法と同様の農法を契約茶園の多くで採用しています。茶草場農法とは、静岡県で主に採用されており、茶園の畝間にススキやササを主とする刈敷きを行う伝統的農法で、2013年には世界農業遺産にも認定されました。茶草場農法は、非常に手間暇のかかる農法なのですが、

  • ・敷かれたススキ等が分解され有機質堆肥となることで、茶の味や香りが良くなる
  • ・土中微生物の繁殖を助けることで土壌が改善される
  • ・土壌肥料の流亡を防ぐため、肥料の過剰施肥に頼らない生育が可能となる
  • ・雑草が生えにくくなる除草効果
  • ・夏は保湿、冬は保温効果
  • ・作業機械での踏圧抑制効果

等といった利点があり、茶樹へのストレスを抑え、健康的な茶樹の生育に繋がっています。また、人の手で維持管理された茶草場は、近隣地域の豊かな生物多様性の保全にも貢献すると言われています。

  • 萱(かや)を刈敷きした茶畑。萱が土に還ることで、少しずつ土壌が豊かになっていきます。
  • 覆いを被せたお茶の樹。通常の茶葉よりも濃緑色に、そして旨みや甘みの強いお茶に育ちます。

濃緑色と独特の芳香、まろやかな旨みや甘みが生まれる被覆栽培(ひふくさいばい)。

末吉製茶工房では、栽培方法として、収穫前の1週間前後、茶園を遮光資材で覆い、日光を遮って生育する「被覆栽培」を主に採用しています。被覆栽培によって栽培されたお茶は「冠せ茶(かぶせちゃ)」と呼ばれ、重労働で手間暇はかかりますが、茶葉の緑色が通常よりも濃くなり、渋みが少なく旨みを多く含むようになります。(なお、被覆期間をより長くして栽培されたお茶が「玉露」や、抹茶の原材料になる「碾茶(てんちゃ)」です)

ただし、被覆栽培は、光を強制的に遮るという自然の世界では不自然なことを行うため、日光を遮らずに露天で栽培する茶樹と比べると収穫量は落ちてしまいます。手間暇がかかる上に、収穫量も減少してしまいますが、それでも、末吉製茶工房ではお茶の味や香りを重視し、被覆栽培を行っています。

また、茶樹も人間と同様、環境や条件によってのびのびと育つ場合もあれば、疲労を蓄積してしまい個性を最大限に発揮できない場合もあります。被覆栽培も、美味しいお茶ができるからと過度に長期間にわたって行えば、茶樹に相当なストレスを与えてしまいます。末吉製茶工房では、皆様に美味しいお茶をお届けしたいという思いと、美味しいお茶は健康的な茶樹から生まれるという考えから、日々、茶樹を観察し、過度なストレスがかからないように長期間にわたる被覆栽培を避け、時には茶摘みの回数を減らしたりと、バランスを見極めた栽培に取り組んでいます。

3.品種

複数の品種を生育することで、ブレンドにもシングルオリジンにも対応。

末吉製茶工房では、契約農家と一緒に複数品種のお茶の生育に取り組んでいます。その中には、日本全国における茶園栽培面積割合が1%未満の稀少品種もあります。複数品種のお茶をバランスよく生育することで、自社のみで合組(ごうぐみ。茶葉をブレンドして製造)することができるだけなく、シングルオリジン(単一農園・単一品種による製造)をも可能にしています。

<生育中の茶品種>(2018年9月1日現在)
品種名 特徴 全国緑茶栽培面積割合(%)※
やぶきた 甘み・苦み・渋みが共存する日本茶の主流。 73.6
さえみどり 渋みが少なく、甘みが多い。濃緑の水色も鮮やか。 3.3
おくみどり 甘み・渋み・旨みが優しく調和した味わい。 3.0
かなやみどり ミルキーな甘い香り。抗アレルギー成分も豊富。 1.3
さえあかり 天然玉露と称される「あさつゆ」の孫。濃厚な甘み。 1%未満

※出典:「緑茶の栽培面積における品種の割合」農林水産省調べ(2015 年度)

4.長寿の樹

引き継がれる樹齢50年超の茶樹。

茶樹の経済樹齢は、一般的に30年と言われています。ただし、人の都合にばかり合わせて茶樹にストレスのかかるような無理な収穫を続ければ、当然ながらその寿命は縮まります。そうでなくても、歳月が経てば次第に樹勢は衰え、味が落ち、収穫量も減少してしまうことから、お茶農家は通常、定期的に植替え更新を行っています。

末吉製茶工房の契約茶園でも、定期的に植替え更新を行っていますが、それだけではなく、昔からずっと大切に引き継いでいる茶樹、茶園もあります。その樹齢はなんと50年超。現在に至るまで丁寧に、大事に育ててきたからこそ、樹齢50年を超えても未だに美味しいお茶を生み出してくれています。

樹齢50年を超えた今も、美味しいお茶を生み出してくれる茶樹が並ぶ。これからずっと先の未来までも、これまでと変わらず大切に受け継いでいきたい風景です。

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